新品を購入するより半額以上お得に購入出来ることも珍しくない中古スマホ。出費を抑えたい方や、サブ機としてスマホの契約を考えている方に人気がありますよね。
しかし中古のため、選び方や購入先によっては、買ってみたは良いけど使えなかったり、不良品だったりして、トラブルも珍しくはありません。せっかくお得に使いたいからと購入しているのに、使えなかったらどうしようもないですよね。
この記事では、携帯の販売員でもある筆者が、中古スマホを購入する場合の注意点や、おすすめの購入先などを紹介します。選び方を知ることで、安全に、そしてお得にスマホを購入しましょう!
中古スマホの選び方7つ
中古スマホを選ぶ際に気をつけてほしいことは7つあります。
- 端末の状態をチェックする
- SIMカードのサイズを確認する
- SIMロック解除のしてあることを確認する
- Androidの場合には発売時期を確認する
- メモリ量は3GB以上ある機種にする
- 保証の有無や期間を確かめる
- ネットワーク利用制限がかかっていないことを確認する
せっかく購入しても使えなかったらどうしようもないですよね。中古スマホは安い反面、選び方を間違えるとトラブルも多いです。きちんと選び方を知って、お得に利用しましょう!
ひとつずつ確認の仕方をお話していきますね。
中古スマホの選び方①端末の状態をチェックしよう
まずは購入する端末の状態チェックです。そうは言っても、実際に手にとってみないとわからないことも多いですよね。そこでリユースモバイルジャパン(RMJ)が適切な中古販売の指標となるガイドラインを2019年に公表しました。
義務ではないため、どこの販売会社でも明示されているわけではありませんが、書かれている場合にはこの数値を参考にしましょう。
S:新品(未使用品)
A:美品(液晶への傷はなく、外傷や汚れが微細)
B:中程度品(液晶に薄い傷や、外装に微細な傷や汚れ等が見られる)
C:使用済み品(液晶に目立つ傷、複数の傷がある。全体的に傷、汚れ、塗装剥がれが目立つ)
J:ジャンク品(液晶を含め全体に傷や打痕や汚れ等がある)
少しでも状態の良い端末を使いたい場合には「S」か「A」を選ぶようにしましょう。「B」以下は比較的価格の安いことが多いですが、その分状態はあまりよくありません。
これを「RMJ認証」と言って、この表記をしている販売店も増えています。購入する時には「RMJ認証」を受けている販売店で購入しましょう。
中古スマホの選び方②SIMカードのサイズを確かめよう
SIMカードとは個人情報が記録されているICチップのことです。電話番号やメールアドレスなどはSIMカードに記録されているため、これを抜き取ってしまうとインターネットに接続しても電話やメールは利用できません。
SIMカードの種類は3種類あり、サイズが違うと利用できない可能性があります。
SIM種類 | 特徴 |
---|---|
標準SIMカード (mini SIM) | 3Gのスマホに搭載されていたSIMカードで、最近は殆ど使われていない。 SIMカードの中で最も大きく、25mm×15mm、厚みは0.76mm |
micro SIMカード | 標準SIMの次に搭載されるようになったSIM。 サイズは15mm×12mm、厚みは標準SIMと同じ0.76mm |
nano SIMカード | 2021年現在もっとも使われているSIMカードで、i Phone12にも搭載されている。 サイズは12.3mm×8.8mm、厚みも0.67mmと少し薄くなっている。 |
使いたい機種のSIMのサイズの確認方法は、説明書を確認するか、携帯会社のHPで機種名を検索すると出てきます。
SIMカードのサイズを変えることのできるアイテムもありますが、自己責任になります。SIMカードは精密機器のため、あまりいじらずにもとからサイズの合った機種を利用するほうが良いでしょう。
中古スマホの選び方③SIMロック解除をしてある端末を選ぼう
以前、携帯会社では契約した携帯会社でしかその機種を使用できないように端末に制限が掛けられていました。2019年10月1日に電気通信事業法が改正され、2022年現在は、契約した即日にSIMロック解除をすることも可能になっていますが、このSIMロック解除がされていないと購入しても機種を利用できない可能性があります。
中古として売られている機種は、既に携帯会社との契約を解除しているはずですが、その場合、SIMロックに対する条件は各携帯会社によって異なります。
au | docomo | Soft bank | |
---|---|---|---|
契約者以外のSIMロック解除 | 不可 ※親族のみ「委任状」で可能 | 不可 | 不可 |
SIMロック解除の方法 | 実店舗のみ 手数料は3,300円 | 実店舗のみ | 実店舗のみ |
条件 | 機種の料金を滞納していないこと | 料金を滞納していないこと | ー |
契約者以外の方がSIMロックを解除することは基本できません。そのため中古スマホを購入する場合にはSIMロックが解除されていることをきちんと確認しましょう!
中古スマホの選び方④発売時期を確かめよう
I Phoneであれば、それほど気にする必要はありませんが、Androidの場合にはOSのアップデートやセキュリティプログラムの開発が数年間に限られています。そのため2年以上前に発売されたものだと、最新アプリに対応していなかったり、OSのアップデートができないことによるセキュリティリスクも伴います。
安全に利用するためにも、発売時期は2年以内のものがおすすめです。
中古スマホの選び方⑤メモリ量は4GB以上ある機種にしよう
メモリ(RAM:Random Access Memory)は、一度に多くのアプリを立ち上げる際や、重たい作業をする際に影響してきます。
メモリ | おすすめの用途 | 機種 |
---|---|---|
12GB〜 | ゲーム(ソシャゲ等)を極めたい方 | ・Xperia PRO-I ・Pixel6 Pro ・LEITZ PHONE1 |
8GB | マルチタスクはもちろん、オンラインゲームも快適に楽しめる | ・Xperia5 Ⅲ ・11T ・arrows NX9 |
6GB | 複数のアプリを同時に起動し、マルチタスクを行うならこれくらいはあると安心 | ・i Phone13 PRO ・Pixel 5a ・Reno 5A |
4GB | 日常生活で使うぶんにはこれで十分 | ・I Phone13 ・Redmi 9T ・Libero 5G |
最高クラスは12GBですが、そんなには必要ありません。オンラインゲームをスマホで極めたいという方は8GB以上あると安心ですが、そうでない限りはそこまでの性能は必要ありません。
費用を抑えたい場合や、シンプルな使い方をする場合にはメモリは4GBあれば十分でしょう。
中古スマホの選び方⑥保証の有無や期間を確認しよう
中古スマホはメーカーの保証期間が切れていることが多いため、販売店独自の保証内容や期間をきちんと確認しましょう。
項目 | 料金 | 期間 | 特徴 | RMJ認証 | 実店舗 |
---|---|---|---|---|---|
イオシス | 770円 | ー | ・修理費用を10万円まで保証 ・購入から1年以内 | ー | あり |
ゲオモバイル | 2,178円(税込)+ 端末販売価格(税込)× 6% 加入金 | 1年間 | ・破損、水没、自然故障などに ・税抜販売価格7,000円以上の端末が対象 ・修理費用全額保証 | ○ | あり |
ソフマップ | Sプラン:掛け金1,040円〜 Mプラン:掛け金102円〜 | 3年 5年 | ・ふたつのプランから、保証内容を選べる ・負担金額は保証金額の30%のみ | ○ | あり |
BOOK OFF | ー | 30日 | ・赤ロム保証がある | ○ | あり |
ダイワンテレコム | 修理内容による | ー | ・i Phone、i Pad製品を対象 ・初期不良品の返品交換をしている ・最短即日で修理可能 | ○ | あり |
にこスマ | 550円/月 | ー | ・水没、落下して破損、電源が入らなくなってしまった等のトラブルに対応 ・年間7万円まで回数は無制限 | ー | なし |
ハピネスネット | 1年間 | ・赤ロム保証つき ・1年間の保証付き(交換&返金) | ○ | なし |
販売店によってサポートの範囲や価格が変わります。修理費用が全額保証なのか、上限があるのか。保証される端末はAndroidとiPhone両方なのか、どちらかだけなのか。修理申込みから手元に端末が帰ってくるまでの時間はどのくらいなのか。きちんと用途に合った保証を行っている場所で購入しましょう。
中古スマホの購入時には、端末保証をつけておくと安心です。
中古スマホの選び方⑦ネットワーク利用制限が掛かっていないか確認しよう
通称「赤ロム」と言われるものに気をつけましょう。「赤ロム」とは、以前の利用者が端末の代金を滞納している等の理由で、端末に利用制限がかかっていることを言います。「赤ロム」を買ってしまうと、インターネットを利用できない可能性があります。
「赤ロム」を購入してしまった場合、返品保証のついている場合もありますが、ほしい端末が「赤ロム」かどうかを事前に確認する方法もあります。それは携帯会社の公式サイト内にある「ネットワーク利用制限携帯電話機の確認」というページから確認できます。確認する際に「IMEI(製造番号)」が必要になります。商品説明欄などに記載されていることも多いため、確認してみましょう。
事前に利用したい端末に制限がかかっているかどうかを確認しておくと、安心です。
中古スマホの販売店
ここまで中古スマホを選ぶ際の注意点をお話してきました。続いて、中古スマホの販売店をご紹介します。
実店舗で買う|実際に端末を見られる
まずは実際の店舗で購入する方法です。以下のような店舗があります。
- GEO
- BOOK OFF
- ソフマップ
特にBOOK OFFとGEOは全国に店舗も多く、どちらもRMJ認証を受けています。中古品の状態も数値で表してくれているため安心です。しかしBOOK OFFは赤ロム保証こそありますが、購入した端末が故障した際の保証がありません。
そのため実店舗で購入する場合にはGEOがおすすめです。加入金は高いですが、修理の際の料金を全額保証してくれます。
実店舗で購入することのメリットは、端末を自分の目で見て選べることです。自分の目で見て選びたい方は、実店舗で購入しましょう。
オンラインストアで買う|幅広い機種から選べる
忙しい方や、より多くの種類から利用機種を選びたい方はオンラインストアがおすすめです。実店舗で購入するのに比べて、空き時間に選べる上、実店舗よりも多くの機種から選べます。
オンラインストアなら、「ダイワンテレコム」と「にこスマ」、iPhoneであれば「ハピネスネット」がおすすめです。実際に新品を購入するより半額以上安く購入できることも多いです。例えば、ダイワンテレコムではi Phone12のS評価のものが60,000円〜、にこスマでもi Phone SE(第1世代)が7,500円〜販売しています。この3社の違いは以下の表にまとめました。
項目 | ダイワンテレコム | にこスマ | ハピネスネット |
---|---|---|---|
金額 | 修理内容による | 550円/月 | 14日以内なら全額返金保証 |
RMJ認証 | ○ | ー | ○ |
実店舗 | あり | なし | なし |
iPhoneの価格比較 | iPhone12mini:49,800円〜 iPhone SE:10,000円〜 | iPhone12:70,000円〜 iPhone12mini:60,000円〜 iPhone SE:7,500円〜 | iPhone12/mini:60,800円〜 iPhone8:16,800円〜 |
サポート内容 | ・iPhone、iPad製品を対象 ・初期不良品の返品&交換をしている ・最短即日で修理可能 | ・水没、落下して破損、電源が入らなくなってしまった等のトラブルに対応 ・年間7万円まで回数は無制限 ・1年間の無料返品&交換保証 | ・赤ロム保証つき ・1年間の保証付き(交換&返金) |
iPhoneの価格は品質やその時々によって変わるため、参考程度にしてください。これらの特徴を踏まえ、それぞれおすすめの人の特徴は以下になります。
ダイワンテレコム⇨幅広いiPhone、Androidから選びたい方。実店舗があるため即日修理が可能です。
にこスマ⇨手厚いサポートがほしい方。最初1年間は無料返品サポートつき。また月額550円のサポートに加入することで、故障の際にも年間70,000円まで無制限で保証してくれます。
ハピネスネット⇨iPhoneを利用したい方。iPhone専門なので、希望機種を見つけやすいです。
忙しい方や、多くの種類から機種を選びたい方はオンラインストアがおすすめです!
個人間取引で買う|タイミングが良ければとても安い
最後にご紹介するのは、メルカリなどのフリマアプリやオークションサイトから購入する方法です。タイミングが良ければiPhone Xが25,000円で売っていたりとお得に買えることも多い一方で、端末に関して詳しくない個人間のやり取りになるため、トラブルが多いのも事実。
赤ロムを掴まされたり、SIMロック解除がされていなくて購入したものの使えなかったりすることもあるため、あまりスマートフォンに詳しくない方には、正直あまりおすすめしません。
スマートフォンに詳しくない方は、中古スマホの専門店で購入すると安心です。
【最後に】中古スマホの選び方まとめ
ここまで中古スマホの選び方や、注意点、購入方法をお話してきました。最後に、今一度中古スマホの選び方をリストアップします。
- 端末の状態をチェックしましょう
- SIMカードのサイズに気をつけましょう
- SIMロック解除がされているかを確認しましょう
- 発売時期は2年以内が安心です
- メモリ(RAM)容量は4GBがおすすめです
- 保証の有無や期間はしっかり確認しましょう
- ネットワーク制限が掛かっていないことを確認しましょう
実際の機種を目で見て選びたい方⇨実店舗がおすすめです
多くの機種から選びたい方・空き時間に選びたい方⇨オンラインショップがおすすめです
中古スマホは、新品を買うより半額以上安くなることも珍しくありません。その一方で、選び方を間違えるとすぐに故障してしまったり、そもそも利用できなかったりして、トラブルの元にもなってしまいます。
中古スマホを購入する場合には、今回ご紹介した7点に気をつけて選ぶことでトラブルを予防しお得に利用できます。
上手に選ぶことで、状態の良い端末をお得に利用できます。中古スマホを上手に活用しましょう!
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